仕事の改善方法

資産工学研究所坂本善博コンサルタント研修講師セミナーナレッジファシリテーション見える化

㈱資産工学研究所の代表の坂本善博です。

前回から私が見付けて研究した「仕事の本質シリーズ」をお送りしています。

第2回は前回の「仕事の定義」に関係する「仕事の改善方法」です。

仕事の改善方法

「仕事の定義」を自分にあてはめることにより、現在の仕事の成果や資源さらには処理方法が分かったと思います。

しかしながら企業は皆さんには「もっと上手に仕事をしてほしい」すなわち「仕事の改善」を要求してきます。

特に「生産性向上運動」など国家的なテーマにもなっているのです。
 
「仕事の改善パターン」には、まず次の2種類の型があります。

①効率追求型:成果が同じなら資源を減らす。
②効果追求型:資源が同じなら成果を増やす。

仕事の方程式を理解し、効率ないし効果の改善を目的とした対策を講ずることにより、その仕事に最も適した方法で成果(業績)を向上できます。

業務改善の方法も、仕事の方程式を理解しているかいないかで全く異なってきます。

効率追求型と効果追求型の区別ができて初めて適切な改善が行えるのです。

効率の追求と効果の追求は相互に連関しています。

効果的な仕事をするためには一定の時間が必要です。

この時間を確保するためには、効率追求型の仕事においてできるだけ資源を減らし、減らした資源を効果追求型の仕事に回す必要があります。

こうするためには、改善すべき仕事が効率追求型なのか効果追求型なのかをまず考えます。

これを見分ける際のポイントは、例えば時間を短縮したいのか(=効率追求型)、より大きな成果を上げたいのか(=効果追求型)です。

効率追求型の場合は、成果を一定に確保しつつ時間を短くしてコストダウンをはかるなど、資源を最小化する工夫をする必要があります。

例)定例会議、事務処理、輸送、出張時移動 

効果追求型の場合は、ヒトや時間、カネなど資源を一定に使用して、最大限の成果が発揮できるような工夫をする必要があります。

例)企画会議、要件定義、提案書作成、プレゼン、商品企画

改善すべき仕事を効率追求型/効果追求型に分類すると同時に、各仕事に優先順位をつけ、どれから取りかかるかを決めることが必要です。

すなわち優先順位の高い順にスケジューリングを行い、いつ、どの仕事をどの程度のレベルで、かつどれくらいの時間で行うかを考えることになります。

近年「生産性向上」の議論が社会的なテーマになっていますが、著者から見れば短視眼的なアプローチに見えます。

効果追求と効率追求は、やるべき方法(処理)は全く別のものなのです。

これを一緒くたにして「生産性を向上させろ!」というのは、まさに「ピントはずれ」なのです。

効率や効果を追求するためには、前提条件として、「まず品質を確保する」ということが重要です。

品質が悪ければ、いくら効率や効果を上げても何にもなりませんから。

仕事の改善のもう一つの方法には、「品質」を改善する「③品質追求型」があります。

   現在の問題の質・量↓
品質=―――――――――――――――――
   以前の問題の質・量→

・ベテランのミスを減らす。
・新人や配転者が早く一人前の戦力にする。

まとめ

この「仕事の改善方法」を理解すると、以下のようなメリットがあります。

○改善には3つのパターン(品質、効率、効果)があることが分かる 
⇒これを踏まえて改善や生産性向上ににつなげられる

○現在取り組んでいる仕事が「効率追求型」か「効果追求型」かが判断できる
⇒仕事の優先順位が決められる

○成果を上げるための処理方法に工夫するようになる 
⇒そのための方法を工夫したり他の人の知恵を共有する必要がある
 
以上です。参考になりましたでしょうか?

感想や要望等ありましたらご遠慮なくお送りください。

この内容は「マンガ」と「ナレッジシート」でご紹介していますので、ご興味のある方は、下記にURLにアクセスしてください。

マンガでわかる仕事の改善方法

㈱資産工学研究所 坂本善博

The following two tabs change content below.
コンサルタント&講師専門のビジネスプロデューサー。早稲田大学商学部卒業後、経営戦略コンサルティングファームにて、大手自動車メーカー、大手百貨店、中古車流通、ソーシャルメディアマーケティング分野等の各業界ナンバーワン企業の経営改革プロジェクトを推進。 現在は「新しい教育を通じて社会を豊かにしていく」ミッションに基づき、有力なコンサルタントや講師のコンテンツマーケティングやビジネスモデル構築のプロデュースを手がける。

最新記事 by 伊藤剛志 (全て見る)

ゼロから年商1億円の新規事業を創る方法

ゼロイチ新規事業説明会