「アマチュアコーチ」と「プロコーチ」の違い

場活コンサルタントコーチ講師研修泉組織活性化ビジネスコーチ

2019年5月のナレッジファシリテーター養成講座に
「場活」という組織活性化手法を企業に広めている
プロコーチの泉さんにご参加を頂き、
色々と興味深いお話を聞かせてもらうことができました。

泉さんは、日本にコーチングを導入したコーチAに入社し、
ビジネスコーチングの立ち上げに参画されたりと、
日本にビジネスコーチングを展開していった
パイオニアのような方です。

本物のプロは、会った瞬間、少し話をすれば、
直ぐに感じることができたりします。

プロはプロを見抜き、また優れた相手とは
お互いに情報交換したり刺激し合います。

私も「ビジネスコーチング」には大変興味がありましたので、
色々と有意義なディスカッションをさせて頂くことができました。

今回のナレッジファシリテーター養成講座も
非常に刺激的なセッションになりました。

かなり大事な内容もありましたので、
情報共有させて頂きます。

場活とは?

泉さんがされている組織活性化の
企業研修、ビジネスコーチングですが、
「場活」というユニークなサービスブランドを創り、
社名も「場活堂」という社名に変更し、
「場活」の普及に尽力されておられます。

「場活」というのは、組織を活性化させるもので、
社員のメンタルブロックを取り外して
パフォーマンスを出せる状態創りをしてあげたり、
組織力を高めるために組織の目標や方策などを
社員で一緒に考えたりするのをファシリテートしたりする
研修や合宿やグループコーチングなどをされているようです。

単発の研修ではなく、半年間などで
成果を出していくところまで
サポートしていくのも特徴のようです。

組織変革を体験したクライアントは感動や満足度も高く、
社内の他部門や他社に口コミで広がっているそうです。

アマチュア・コーチとプロ・コーチの違い

コーチAやビジネスコーチングなどのコーチング会社が、
日本にコーチングを広めていきました。

しかし、コーチングという手法を商品として
事業展開を拡大していく中で、
コーチングメソッドの提供に偏ってしまい、
本物のプロコーチが育っていない状況があります。

アマチュア・コーチとプロ・コーチに
大きな差がある問題意識を私も持っていましたが、
泉さんとの対話を通じて、その問題が生まれる
原因(構造)がわかってきました。

コーチングを習いにくる人は、
もともとコミュニケーションや
人間関係構築が苦手な人が習いにきます。

そしてコーチングの資格を取ったパーソナルコーチが、
クライアントの人間関係やコミュニケーションの改善、
目標を達成するために、コーチングメソッドを使い、
クライアントに質問を投げかけ、
クライアントに気づかせるコーチングを行います。

ポジティブなイメージに方向付けして
ポジティブな感情を感じさせたりしますが、
テクニカルなアプローチでは、人を本質的に変容に導くのは難しく、
極論すると「コーチングなんておしゃべりしているに過ぎない」
というチープなものに見られてしまいがちな状況も多々あります。

コーチングが日本に導入され注目され、
色んな企業が導入したり、パーソナルコーチングも増えたりしましたが、
にわかコーチが増えて活動することで、
コーチング業界が全体的に価値が低く見られてしまう
状況に陥ってしまっています。

コーチング自体は、素晴らしいものなのに、
価値の認知が低いのは勿体ないことです。

一方、中には人や企業を
変革に導く一流のプロコーチの方もいます。

一流のプロコーチは、
一流のビジネスパーソン、企業の組織、
アスリートなどのパフォーマンスを
引き出すことができます。

一流のプロコーチは、成功体験があり、
一流の成果を創り出す成功の本質を
自分なりに掴んでいます。

そうした成功体験やノウハウを基に、
また本質的に変容を実現するためのメソッドを使い、
クライアントを変革に導いていきます。

人や組織のパフォーマンスを引き出すために
メンタルブロックなど根底に障害となっているものを外したり、
やる気を引き出すために効果的に感情を変革する
お手伝いをしています。

自己変革・組織変革するためには、
感情を劇的に変革させることができるかどうかが
重要になってきます。

人間関係構築やコミュニケーションが苦手だった人が、
コーチング資格を取ってコーチになる人がたくさんいます。

同じような人間関係創りが苦手な人に
気づきを与えたりする表層的なアプローチは、
にわかコーチでもできるかもしれませんが、
本当に人を変容させたりするには、
一流のプロコーチとしての人格や存在感や経験、
本質的なメソッド(スキル)などが必要になってきます。

コーチングスクールは事業展開するために、
にわかコーチを量産する戦略を取り、
真のプロコーチとにわかコーチが
玉石混交する状況になってしまっています。

人にやり方を教えても自分で実践していない

また、人にコーチングを教えていても、
自分自身ではコーチングを実践できていない
というケースもあったりします。

コーチングや人材開発の研修会社などが、
自社の人材育成はできていない、
社内の人間関係が悪く離職率が高い、
などというケースがよくあったりします。

コーチでも、自分の会社や家族との人間関係は
うまくいっていないというケースです。

真のプロは、自分で実践して
自信があるものを人にも教えるべきです。

理屈やノウハウだけを教えるコンサル、講師、コーチが増え、
大人に対する真の教育が遅れてしまっているのが、
日本経済の低迷の原因にも繋がっているように思えたりしています。

プロコーチを育てるのは難しい

場活の泉さんのように本物のプロコーチが増えて活動が広がれば、
組織が活性化したり、元気な大人が増えて、
日本全体も良い方向に変わっていくように思いました。

泉さんもプロコーチとして自分自身で活動する以外にも、
弟子(仲間)を育てて、「場活」を広めていこうという
活動もされているそうです。

日本全国に約10名ほどの仲間(パートナー)がいるそうですが、
組織変革を導けるプロコーチ育成は簡単ではないようです。

プロになるには、やはり素質(適性)も必要になってきます。

誰でもプロになれるわけではなく、
プロになれる適性(素養)がある人は
むしろ少数です。

その適性がある人を育てるにも、
場数(経験)を積み重ねながらマインドや実践スキルを
伝承していく必要があるため、時間も労力もかかります。

ビジネスコーチとナレッジファシリテーターは
かなり似ているな、というか、
ほぼ同じもののように思えたりもしました。

プロを育てる新しいモデル

私も有り難いことに、
超一流のプロのコンサルタントや講師の方々と
一緒に仕事をさせて頂く機会を多く持つことができました。

講師本人は、超一流のプロフェッショナルでも、
組織(コミュニティ)が創れず、結局、
本人だけが一流の職人では、スキル継承されず、
講師寿命のライフサイクルとともに、
そのメソッド(コンテンツ)も廃れていく
という状況があることもわかってきました。

中小企業の事業継承問題と同様に、
一流のコンサルタントや講師の
メソッド継承問題も実はけっこう問題ではないかと
最近問題意識が高まってきています。

良いノウハウやコンテンツを次なる世代に伝承し、
新しい環境変化に併せて、メソッドを進化させていくことで、
社会に役立つものとしてそのメソッド(コンテンツ)は、
活用していくことができます。

知恵を継承しながら高めていくことで、
国全体の知識レベルも高まっていくように思います。

良いノウハウやスキルが消失していくのは
とても勿体無いことです。

こうした問題を解決するために、
私はプロコン構想にいきつき、
新しいビジネスモデルの構築の必要性、重要性を感じ、
広めていきたいと思いました。

プロコンとは

1.プロとしての人格や経験、強みを磨く。
2.自分のメディアで情報発信し価値を伝える。(パーソナルブランディングする)
3.顧客を成功に導くサービスやコミュニティを創る。

自分の価値を高め、顧客への提供価値を高め、
自分のブランド価値を高めていく。

IT時代となり、メディアやコミュニティなど
社会に広く影響を与えるツールやビジネスモデルを
個人レベルでも活用できるようになりました。

新しい時代の、新しいプロフェッショナルのあり方、働き方、
価値提供の仕方を変革していくのが、プロコンの使命です。

素晴らしいプロフェッショナルとの交流は、良い刺激になりました。

私達も顧客を成功に導けるプロを目指していきましょう。

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コンサルタント&講師専門のビジネスプロデューサー。早稲田大学商学部卒業後、経営戦略コンサルティングファームにて、大手自動車メーカー、大手百貨店、中古車流通、ソーシャルメディアマーケティング分野等の各業界ナンバーワン企業の経営改革プロジェクトを推進。 現在は「新しい教育を通じて社会を豊かにしていく」ミッションに基づき、有力なコンサルタントや講師のコンテンツマーケティングやビジネスモデル構築のプロデュースを手がける。

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