動画制作のプロは、動画を作る際、最初に必ず「動画コンテンツの企画」を作ります。
どんな目的で、どんな内容を、どのような流れで伝えるかなどを考えてから動画を作ると、価値のある動画を作ることができます。
動画コンテンツを企画する時に考えるべきポイントは、以下の5つになります。
1.動画コンテンツの目的や役割を決める
2.ターゲットを決める
3.伝えることを決める
4.伝え方の工夫を考える
5.参考動画の内容や表現方法を参考にする
このポイントに基づきながら、動画コンテンツの企画を作る方法を解説していきます。
1.動画コンテンツの目的や役割を決める
最初に、自分のビジネスのマーケティングプロセスの中で、どういう目的や役割で動画を使いたいのかを明確にします。
私は、動画を作る時は、マーケティングプロセスを大きく以下の3つのプロセスに分けて整理しています。
①注目&興味喚起する
②ワンテーマを解説する
③見込み顧客や顧客を教育する
①注目&興味喚起する
FacebookやTwitterやインスタグラムなどのSNSで動画広告するものなどは、動画視聴時間の平均は、30秒程度という統計データがありますので、SNS動画広告用の動画の尺は30秒程度を目安にします。
また、HPのトップページに設置するウエルカム動画やプロモーション動画などは90秒から120秒くらいが最適です。
これらの注目&興味喚起する動画の目的は、文字通り、見込み顧客の興味を惹き、SNSからHPに誘導したり、HP内であれば、当該ページの内容に興味を持ってもらい、ページを読んでもらうモチベーションを高めることが目的になります。
その為、この注目&興味喚起する動画では、見込み顧客が興味を惹く内容に絞って、キーワードをピンポイントに伝えたり、高揚感のあるBGMやダイナミックな動きや映像効果などで興味を惹くものにすると効果が高まります。
②ワンテーマを解説する
ワンテーマに興味を持った見込み顧客に対しては、ワンテーマに絞って解説したり、セミナーやサービス紹介動画は、3分くらいの尺で行うと効果的です。
人間の集中力が持つ時間として、90秒、3分というのが区切りとしてあると意識して頂くと良いです。
たくさんのクライアントの動画の視聴時間を分析していると、この3分ルールの傾向が掴めてきましたので、ワンテーマを解説する動画は、3分を目安にして動画を作るようにしてください。
③見込み顧客や顧客を教育する
あなたと人間関係があり、あなたのコンテンツに興味のある見込み顧客や既存顧客であれば、有益なコンテンツであれば、10分〜15分くらいは動画を視聴してもらえます。教育動画の尺の目標は10分程度で、長くても15分というイメージで認識しておくと良いかと思います。
見込み顧客や顧客を教育する動画は、セミナーを撮影した動画を分割したり、会議室等でひとりプレゼンテーションした動画にスライドを挿入したりして、教育動画に編集すると、わかりやすく教育する効果を高めることができます。
テロップを入れるとわかりやすさも向上しますが、教育動画で全部テロップを入れるのは大変なので、ワンテーマ解説動画であれば、テロップを入れても良いかと思いますが、教育動画は、スライド画像を挿入したりして編集するのが良いかと思います。
2.ターゲット顧客を決める
動画の目的や役割を決めたら、その動画を今回どんな人に見てもらうかの想定視聴者(顧客像)をひとりに絞って具体的に設定します。
いわゆるペルソナ(顧客像)を作る作業と同じ作業ですが、その顧客がどんな人でどんな状況(当該テーマの成長ステージを想定するのが効果的です)で、どんな願望や悩み(問題)を抱えていて、どんな内容を知りたいと思っているかなどを明確にしていきます。
顧客像を具体的に考えていくことは、顧客の気持ちを知ることになり、顧客の気持ちを知ることで、共感を生み出す動画コンテンツを作っていくための大事な事前準備作業になります。
多くのアマチュアは、この顧客理解するというプロセスをあまりやらずにコンテンツ制作するのですが、顧客視点より自分視点(自分が伝えたいことを伝える)になりがちで、価値の低いコンテンツになりがちです。
成果を出すプロフェッショナルは、顧客理解を徹底し、顧客視点で価値のあるコンテンツを作るというアプローチをとります。
3.伝えることを決める
ターゲット顧客がどんな人でその人をどんな状態に変化したいかのゴールをイメージしながら、伝える内容や順番をおおまかに設計します。
伝える内容や順番の詳細は、構成で設計していきますので、企画段階では、おおまかな内容や順番を箇条書きしておきます。
4.伝え方の工夫を考える
ターゲット顧客に伝えたい内容やゴールを踏まえて、どのような伝え方をすると効果的かを考えます。
動画の場合は、スライド画像を挿入したり、テロップを挿入したり、BGMや効果音を入れたり、色んな表現手法もありますので、どんな表現方法や伝え方で効果を高めていくかの工夫を考えておきます。
5.参考動画の内容や表現方法を参考にする
動画は表現の自由度が高く、どんなことでもできてしまうのが、初心者にとっては、逆に動画制作を難しいものに感じたりもしがちです。
そこでおすすめなのが、いわゆる「守破離の原則」の通り、まずは参考モデルとする動画を見つけるのが、最も有効な手段です。
自分と同じ業界の参考になる動画は、チェックしておいた方が良いです。
違う業界でも、動画の作り方として参考になるものは、チェックしておきましょう。
そうして色んな参考になる良い動画を見て、自分がどんなスタイルの動画を作っていくかのイメージを持つことがとても大事になってきます。(これは「モデリング」という手法で、動画に限らず、あらゆるコンテンツ作りにおいて有効な方法です)
まとめ
動画コンテンツを作るにあたって、まず最初の段階として、この動画コンテンツの企画を作るという作業を行うことで、価値のある動画を作るのに非常に効果を発揮します。
今回ご紹介した企画を考える5項目に従って、コンテンツ企画を考えてからコンテンツを作るという手順を踏むことで、コンテンツのクオリティーや精度が確実に高まりますので、ぜひ実践して、価値のあるコンテンツ創りに活かしてください。